大阪市天王寺区の四天王寺で、ミツバチを育てて地域の緑化を促す「ミツバチプロジェクト」が進んでいる。梅田で始めたプロジェクトに共感した寺が、養蜂用に敷地を提供した。ハチを通じて地元の子どもたちに、食べ物や命の大切さも伝えようとしている。
6月24日。四天王寺の本坊内の緑地にある七つの巣箱から、ずっしりとハチミツがつまった巣板が取り出された。白っぽい表面を削ると、黄金色のハチミツがどろりと流れ出した。「市内は今が収穫のピーク。たぶん今日だけで80キロは採取できる」。NPO法人「梅田ミツバチプロジェクト」代表の小丸和弘さん(50)が説明してくれた。
ミツバチの生息には行動範囲である2、3キロ圏内に絶えず花が咲いている必要がある。小丸さんは、都市養蜂をすれば地域の緑化や町おこしにもつながるのではと思い、友人3人と2011年から大阪・梅田のビル屋上で養蜂を始めた。
梅田産ハチミツは注目を集め、販売事業や飲食店との協賛も軌道に乗った。小丸さんらは他の場所でもプロジェクトを広げようと考えたが、飼育場所が見つからない。府には全国でも珍しいミツバチ飼育条例があり、半径20メートル以内に人が出入りする場所には巣箱を置けないなど、都市養蜂がやりにくい環境にあった。
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引用元:http://www.asahi.com/articles/ASH6T3J65H6TPTIL006.html
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